「一歩踏み出して、やったことのない経験をどんどん積むこと。それには勇気も必要」──。会社が成長していくうえで基礎となる人材づくりの要諦について、ニトリホールディングス会長・似鳥昭雄氏はこう語る。逆境に強い経営という評価の同社は、円高期に真価を発揮。これも海外で生産し、海外を中心に原材料・商品を調達するという開発輸入モデルを構築してきたからだが、円安下でも成長を実現。2017年2月期まで30期連続の増収増益を達成。商品開発、物流、資金調達と各領域で進化を図ってきたわけだが、経営環境が常に変わる中で、成長していくには、「根本から今までのやり方を変えることが大事」と似鳥氏。今秋には米国の景気も下降し始め、日本国内も次の消費税引き上げが予定される19年10月、そして東京五輪開催の2020年頃を境に景気は下降局面に入るという見立ての下、「そのときをチャンスにして、経営の体力を鍛えあげる」という似鳥氏の『逆境こそチャンス』経営である。
■本誌主幹 村田 博文
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マイナス金利が続く中、「融資」から「手数料収入」へ──
メガバンクとは一線を画し 生き残りのための業態改革へ
三井住友トラストHDの覚悟

 


メガバンクと距離を置き、専業信託銀行グループを築いてきた、三井住友トラストHD。だが、ここに来て、信託業務を請け負う顧客への融資といったことなどに、金融庁から利益相反性の有無を問われている。この流れなどを受けて、「本当に顧客のためのサービスが提供できているのか?」という問いが突きつけられているが、その中で業務改革を進めている。今後の信託銀行のあるべき姿をどう描くのか──。

銀行の統合効果が
ピークアウトする中で…

「環境変化が激しい中で、ビジネスモデル変革にスピードを上げて取り組んでいく」と力を込めるのは、三井住友トラスト・ホールディングス社長の大久保哲夫氏。
戦後、金融の「長短分離政策」の中で製造業の長期設備資金を供給する役目を担ってきた信託銀行。だが今、改めてその存在意義が問い直されている。
その中で、メガバンクグループに属さない唯一の大手専業信託銀行グループである三井住友トラストHDは今「ビジネスモデル変革」を掲げている。


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国内の緑黄色野菜消費量の12%を既に供給する実績、野菜を中心に農事業を追求
種子から食卓まで一気通貫ビジネス
トマト中心から野菜全般を手掛ける
カゴメ・寺田直行の新戦略

 


トマトと言えばその名前が思い浮かぶカゴメ。トマトに関する飲料や加工品で国内首位の同社だが、いま事業構造を変えようとしている。野菜飲料の売上高が750億円を占める稼ぎ頭となっているようにカゴメはトマトの会社ではなくなりつつある。社長の寺田直行氏はトマトから野菜全般に事業領域を広げ、10年後の売上高3000億円を目指す考えだ。

主力製品の「トマトジュース」
前年比1.7倍の売れ行き

「いまカゴメは『トマトの会社』から野菜全般を供給する『野菜の会社』に変わろうとしている」──。カゴメ社長の寺田直行氏は自社の変革を語る。
トマトジュースと聞くと思い浮かべるのがカゴメ。同社の「トマトジュース」は1933年の発売開始から来年で85周年を迎えるメガブランドだ。国内におけるトマトジュースのシェアでも、カゴメは61%を占める。
そのトマトジュースが全国のスーパーやコンビニエンスストアで飛ぶように売れているのだ。同社の2016年12月期の売上高は2025億円で前期比3.5%増、営業利益も109億円と同62.8%増と過去最高を更新した。背景にあるのは年々高まっている健康志向だ。


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